2010年3月9日火曜日

時刻

view photostreamUploaded on May 6, 2006
by nodoca


もう少ししたら、あの人は列車に乗る。

まだ雪が残っているらしい、あの人の故郷へと。

夏には稲穂の上を緑の風が吹き抜け、見上げる入道雲が立ち上がる町。

いつかは、二人で行くはずだった町。

でも、もう、みんな終わったこと。

みちのくの町を、私は決して訪れることは無い。

胸のあたりが、ざわさわとしている。

もう少ししたら、あの人が列車に乗る。

あの人を育てた、美しい町に帰って行く。

胸のあたりが、ざわさわとしてる。






2010年3月8日月曜日

和食

view photostreamUploaded on July 7, 2009
by angrydicemoose


ちゃんとした料理が食いたいなら、いい料理人の店だ。

いい料理人とは、きちんと修行をして来た人だ。

抑制された立ち振る舞いは美しく、一つ一つの動きに無駄が無い。

板場は清潔で整理され、完璧な仕込みがされている。

だから目の前で調理する様子は、とても簡単でスムーズに見える。

そんな料理人の作るものなら、何を食っても間違いが無い。





2010年3月7日日曜日

レストラン

view photostreamUploaded on December 8, 2009
by yuichi.sakuraba


レストランで食事を楽しみたいなら、いい給仕長のいる店だ。

素直に、親しみを込めて、彼に相談すればいい。

気取ってはいけないし、偉そうにしてもいけない。

知ったかぶりをするのは、もっての他だ。

それでバカにしたり、高いものだけ勧めるような店はダメ。

本当にいい店のいい給仕長なら、店の料理が好きで仕方ない。

その料理を説明したり、客の好みに合わせて選ぶことが楽しくて仕方ない。

だから会話が弾むし、ベストな選択を必ず教えてくれる。

そんな彼が、嬉しそうに勧める料理が不味いはずが無い。

常識的な予算を伝えて、その場その場で選んで行けばいい。

店が心地よく、温かく感じられたら、それが最高の時間だ。





2010年3月6日土曜日

メロン

view photostreamUploaded on July 26, 2009
by takuhitosotome


メロンを食うなら、高いのがいい。

一個一万円くらいするヤツだ。

それを半分に切って、そのままスプーンで食う。

豪快で贅沢だ。

放埒にして無頼だ。

快楽にして、後ろめたい思い。

でも良いじゃないか、貰ったものなら。





2010年3月5日金曜日

松茸

view photostreamUploaded on November 6, 2009
by Taro416


松茸の噂を聞いたら、次の休日は早起きする。

弁当と足拵えをして山を歩くのだ。

収穫が三本以上なら知り合いにお裾分け、そうでないなら独り占めだ。

七輪に火を起こして焼き松茸、熱いところを手で引き裂いてスダチを絞る。

きゅっという歯応えと、秋の香り。

残りは、ざく切りにして松茸ご飯だ。

炊き上がりの釜を開けた時の、思わず笑みが溢れる香り。

こんなことは、もう今では出来ないだろう。




そうめん

view photostreamUploaded on August 4, 2008
by gullevek


照りつける夏の昼どき。

風鈴は音も立てない。

そんな日は、開け放した夏座敷で素麺を食う。

ガラスの深鉢に、カチ割りの氷と水。

揉み洗いした素麺を、そっと泳がす。

ツユは、干し海老を一晩つけた出汁で作るのがいい。

薬味は、青葱と少しの生姜だけ。

あとは一気に食べる

ぬるくなっちゃ、台無しだ。




2010年3月4日木曜日

わらび餅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

夏の盛り。

炎天下をずっと歩いてる。

もう水物には飽き飽きしながらも、何か冷たいものが欲しい。

そんな時、わらび餅の屋台に出会ったら、木陰を見つけて一休みしよう。

疲れた体に黄な粉の甘みは心地いい。

冷っこいわらび餅が口の中で踊る。

ふと、涼しい風が吹き抜けたようだ。