by sor
ちょっと、ちょっと、アンタ。
何をしとるん、こんなとこで?
海見とるって、もう真っ暗やで。
アンタ、夕方からずっと居るやろ。
なんちゅうか、この辺りは妙な具合に有名でなぁ。
遠浅に見えて、すぐに落ち込んどるし潮も早いし…。
いや、なにもアンタがそうやと言うのでは無いのやで。
ただ、そういう人がけっこう多いんでなぁ。
そら、人ひとりの後始末ちゅうのは大変や。
いや、なにもアンタが謝るこたぁ無いわなぁ。
アンタがそうやと言うのや無いで。
まぁ、そういう場所やと言うこっちゃ。
帰るって、もうバスは無いでぇ。
ふ~ん、困ったなぁ。
こんなとこに居ったら、体が冷え切るわぁ。
ちょっと、ウチに寄って、温もって行きや。
なんや、ワシとバアさんだけや。
遠慮なんか要らんがな。
風呂入って、酒でも付き合うてや。
バアさん相手で、ワシも飽きとったんじゃ。
何も無いけど、都会の話でも聞かせてや。
なぁ、そうしぃや。
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