2010年3月9日火曜日

時刻

view photostreamUploaded on May 6, 2006
by nodoca


もう少ししたら、あの人は列車に乗る。

まだ雪が残っているらしい、あの人の故郷へと。

夏には稲穂の上を緑の風が吹き抜け、見上げる入道雲が立ち上がる町。

いつかは、二人で行くはずだった町。

でも、もう、みんな終わったこと。

みちのくの町を、私は決して訪れることは無い。

胸のあたりが、ざわさわとしている。

もう少ししたら、あの人が列車に乗る。

あの人を育てた、美しい町に帰って行く。

胸のあたりが、ざわさわとしてる。






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